Table of Contents

08. Settlement

年間行事予定に関しては09. Operationを参照

Freee 会計の基礎知識:
https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/

決算の流れ

税務署や国税庁電話相談センターに聞くとかなり丁寧に教えてくれる
申告書の具体的な書き方や留意点などは 法人税のあらましと申告の手引 が過不足なくわかりやすい

  1. 決算書を作成: 詳しくは 07. Accounting を参照
  2. 決算書が完成したら株主/社員総会などで承認を得る > 必要に応じて
  3. 国税の確定申告 - 電子(e-Tax) or (麹町)税務署: 決算後2ヶ月以内
    1. 税務申告書を提出
    2. 法人税/地方法人税/消費税などを納付 (必ずしも全ての税種について同じタイミングで納付する必要はない)
  4. 地方税の確定申告 - 電子(eLTAX) or (千代田)都税事務所: 決算後2ヶ月以内
    1. 税務申告書を提出
    2. 法人都道府県民税/法人事業税などを納付

注意点

一般的な会社法人であれば少なくとも以下3つの税種に対しては確定申告(+納税)を行う必要がある:

  1. 国税/法人税: 法人税/地方法人税
  2. 国税/消費税: 消費税/地方消費税
  3. 地方税: 法人都道府県民税/法人事業税

売上の計上は請求書を送付した時ではなく納品日(役務完了日)にする必要がある
例えば決算前に支払いをして決算後に開催される展示会の費用などは前払い扱いとなり当期の経費としては計上不可
法人税/地方法人税/法人都道府県民税は損金として計上不可だが、法人事業税だけは損金として計上可能

勘定科目のポイント:

A. 確定申告 (国税/法人税)

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/01.htm

決算後2ヶ月以内に最低限以下の書類を揃えて提出すれば問題は無い:

必要に応じて以下の書類も提出されるとより望ましい:

申告する必要のある償却資産(固定資産)が存在する場合は以下などの該当する書類を提出:

寄付や企業版ふるさと納税などの所得税額控除を申告する場合は以下などの該当する書類を提出:

それ以外の税務処理を行う場合は適宜対応する

全体像

そもそも確定申告とは「所得」に対して納付するべき税額を「確定」させて「申告」するものである
別表は各条件の分岐に対応して国税庁が個別に用意した計算シート(兼申告書)と思えばよい

  1. 条件設定: 資本金などの状況からどのような税率や計算式が当てはまる法人か確定させる > 別表2
  2. 利益計算: 会計上の利益(=収益-費用)を確定させる > 財務諸表(=決算書)
    • いわゆる「どのようなものが経費に含められるか」という議論は主にこの利益計算に関係する
  3. 所得計算: 会計上の利益をベースに税務上の調整を加えて所得(=益金-損金)を確定させる > 別表4
    • 前期までの欠損金額を今期の損金に含める場合は明細書を追加提出する必要がある > 別表7
    • 償却資産の減価償却費を損金に含める場合は明細書を追加提出する必要がある > 別表16
  4. 控除計算: 税務上の所得から控除できるものがある場合は控除額を確定させる > 別表6
  5. 税額確定: 税務上の所得、条件に応じた計算式、控除などから最終的な税額を確定させる > 別表1
    • ここで適用額明細書を追加提出すれば「条件に応じた計算式」で有利なものを使うことができる(2026年時点)
  6. 累積管理: 今期分を含めた税金の確定状況とそれを反映した税務上の利益剰余金を管理する > 別表5

申告書作成手順

https://japanex.jp/blog/how-to-write-coporate-tax-returns

0. 法人の判定: Who am I ?

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/03.pdf

1. 財務諸表: まずはここから

2. 法人事業概況説明書: 行きはよいよい

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/hojin/sanko/11.pdf

3. 内訳書: 必要に応じて

4. 別表2: 最初の関門

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-03.pdf
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/03.pdf

5. 別表4: 前半の山場

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-06.pdf

6. 適用額明細書 (利益が出た場合): 最大の難所

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/tekiyougaku/
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/tekiyougaku/pdf_h26/00.pdf
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/01-07.pdf

7. 別表7 (利益が出なかった場合): 翌期に向けて

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-11.pdf

8. 別表1(次葉): 見えてきた本丸

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-02.pdf
https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/70540/

Ex. 別表6(22): 忘れがたき故郷

https://zei-komon.com/?p=22519

Ex. 別表6(6): 控除あれ。すると控除があった

9. 別表1: 辿り着いた税額

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-02.pdf
https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/70540/

10. 地方税の計算: 最後の山場

https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/houjinji.html
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/tokubetsu_houjin.html

難しい場合はひとまずここで地方税の確定申告(eLTAX)に進み、また後から国税の確定申告に戻ってくる方法も一案

11. 別表5(1): 中間申告という罠

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2023/pdf/02-07.pdf

12. 別表5(2): 終わりよければ

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/aramashi2022/pdf/02-09.pdf

以上全ての書類が完成したらe-Taxから代表者のマイナンバーカード(もしくは法人の電子証明書)で電子署名を付与して提出
期日までに必要な法人税を忘れずに納付する!
納付が必要な場合はe-Taxで申告書送信後に「納付区分番号通知」からインターネットバンキング/QRコード決済/クレジットカードなどで納付

サンプル

https://www.freee.co.jp/ctaxguide/taxreport/

B. 確定申告 (国税/消費税)

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/shohi/06.htm

消費税の課税/免税事業者の判定基準には2種類の期間(基準期間/特定期間)の課税売上高(=消費税を抜いた売上高)を使用
基準期間は前々期の12か月間、特定期間は前期の開始から6か月間
納付が必要な場合は法人税と同じく決算が終了して2ヶ月以内

インボイス制度開始以降はB2Bの事業者なら消費税は基本的に納付する選択肢しかないと考えておけばよい
そのうえで以下の2つの制度に留意しておく:

消費税簡易課税制度を利用するか否かで提出が必要な書類が変わるので注意
申告書は個人事業主用の確定申告書作成コーナーを使えば売上高の入力から自動で計算してくれるらしい(未調査)

一般(原則/本則)課税 vs 簡易課税

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6505.htm
https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/simplified-tax-system/

簡易課税の適用を受けたい場合は課税期間の初日の前日までに消費税簡易課税制度選択届出書を提出

簡易課税の採用基準はみなし仕入率(サービス業の場合は50%)より実際の仕入れ額が高いか低いかで判断すればよい
例えば受託開発なら外注費が50%を超えていれば一般課税、超えていなければ簡易課税の方が有利
簡易課税の適用を受けている場合は開始から2年を経過するまではやめることができない
基準期間(=前々期)の課税売上高が5千万円を超えない事業者のみ適用可能なので注意

一般課税の場合は確定申告時に以下書類の提出が必要:

簡易課税制度を適用する場合は確定申告時に以下書類の提出が必要:

以上全ての書類が完成したらe-Taxから代表者のマイナンバーカード(もしくは法人の電子証明書)で電子署名を付与して提出
期日までに必要な消費税を忘れずに納付する!
納付が必要な場合はe-Taxで申告書送信後に「納付区分番号通知」からインターネットバンキング/QRコード決済/クレジットカードなどで納付

インボイス制度開始による2割特例適用の場合

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0023008-043.pdf
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/01.htm
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0023010-021.pdf
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0024003-131.pdf

インボイス制度開始に伴い消費税の課税事業者が急激に増えることに対する2023-2026年までの経過措置
事前申請をせずとも事業区分に寄らずみなし仕入率を80%として控除額に適用できる期限付きの「スーパー簡易課税制度」と考えればよい
特定期間以降の課税売上高は判定には影響しない
そもそも簡易課税制度を適用すればみなし仕入率が80-90%となる卸売業や小売業などであれば2割特例を適用すると不利(もしくは変わらない)になる
簡易課税制度を適用していない一般課税のサービス業なども実際の仕入れ額が売上高の80%を超えている場合は2割特例を適用すると不利になる
簡易課税制度と同じく2割特例を適用する場合は実際の仕入れ額は税額に影響せず、実際の仕入れ額を申告書に記入する欄は無い

2割特例を適用する場合は以下の順番に書類を作成して確定申告時に提出:

インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者になり基準期間(=前々期)と特定期間(=前期1-6月)の課税売上高が1千万円を超えない事業者のみ適用可能なので注意
インボイス制度開始初年度(2023年)に関しては課税期間を2023/1/1-12/31として10-12月の売上を課税標準額とする

C. 確定申告 (地方税)

https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/application/kakusyuyoshiki/shomei/z1

国税に比べるとかなり簡単なのであとはノリでなんとかなる
決算から2-3週間ほど経過するとeLTAXのメッセージにプレ申告データが届くのでまずはこれを読み込んで開始する
国税申告時にe-Taxの「地方税申告共通項目エクスポート」からxmlを生成すればeLTAXでさらに情報を取り込む事が可能

決算後2ヶ月以内に最低限以下の書類を揃えて提出すれば問題は無い:

以下の書類も提出されるとより望ましい:

申告書作成手順

1. 第6号様式/別表4-3: まずはここから

https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shomei/houjin/4-3b.pdf
http://www.z-irazu.jp/pdf/6-4-3.jpg

2. 第6号様式/別表9 (利益が出なかった場合): いつか来た道

Ex. 第7号の3様式: 帰ってきた忘れがたき故郷

3. 第6号様式(中間/確定申告書): いきなり本丸

https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/houjinji.html
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/tokubetsu_houjin.html
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/tax/6b

  1. 法人事業税:
    • 資本金や所得金額などにより標準税率/超過税率および軽減税率が適用されるか事前に確認が必須
    • 収入金額は普通法人の場合は関係なし
  2. 特別法人事業税:
    • 課税標準額は“控除前”の法人事業税額なので注意
    • 法人事業税で超過税率に該当する場合は特別法人事業税では標準税率で再計算する必要があるので注意
      • その場合は第6号様式/別表14を計算に活用可能 > 適切な税率で(項目53)所得割に係る特別法人事業税額を計算
  3. 都道府県民税(法人都民税):
    • 東京都ホームページには「法人税額(税額控除前の税額)」が計算ベースと書いてあるがこれらは第6号様式(2-3)の控除を意味しており国税側の控除後の値で正しい
    • 申告先が東京都の場合は(項目7)法人税割額を入れる前に(項目24-27)東京都に申告する場合の(7)の計算部分を入力しないとエラーになる
      • このとき(項目7)法人税割額の左欄にある税率には数字を入力しない(入力するとエラーになる)

以上全ての書類が完成したらeLTAXから代表者のマイナンバーカード(もしくは法人の電子証明書)で電子署名を付与して提出
期日までに必要な地方税を忘れずに納付する!
納付が必要な場合はeLTAXで申告書送信後に「納税に関する手続き」 > 「納付情報発行依頼/電子申告連動」からインターネットバンキングなどで納付
中間申告における法人事業税(所得割額)の納付分がeLTAXで確定申告時にうまく処理されず誤った納付請求が来るケースも見られるが気にせず正しい対応をすればよい

サンプル

https://www.freee.co.jp/ctaxguide/taxreport/

References

https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/
https://www.freee.co.jp/kb/kb-launch/kaisyasetsuritsu-costs/